Black Rebel Motorcycle Club / "HOWL"

ロックンロールリヴァイヴァルと呼ばれる現象の立役者のひとりであり、唯一無二のガレージバンドであるBlack Rebel Motorcycle Clubの3rdアルバム。

リリース前からメンバーの脱退騒動やルーツミュージックを掘り下げているとのコメントから大丈夫なのかと心配しながら待っていたものの、届けられた本作品を聴けばB.R.M.Cの音がしっかりと宿っていたので一安心。

音としては1stや2ndの頃のような激しさはなく、ブルースやカントリーやフォークが大半を占め、アコーズティックギターをメインとした音ではあるけれど、B.R.M.C特有のザラザラとした張り付くような音は何も変わらないどころか今までの作品よりも色濃く表現されているように思う。

破壊的なギターノイズによる陶酔など無くても、クールなスタイルとはかけ離れた泥臭いスタイルであっても、彼等が表現しようとするものは何一つ変わってなどいないのだろう。

というよりもボブ・ディランや二ール・ヤングを崇拝する彼等としてはこういったスタイルこそが目指すべきものだったのかとさえ思う。

ニューウェイブリヴァイヴァルと呼ばれカテゴライズされる音楽が溢れ出ている現状において、『黒い反逆者』と名乗る彼らの音がどのような域に達していくのかがとても楽しみ。

別にニューウェイブリヴァイヴァルが嫌いな訳でもないし、好きなバンドもあるけれど、最近は飽食気味になり過ぎる程溢れているので。

僕がこれ以上言及してもこの作品の持つ熱気やグルーヴはとても言い表せないので、とにかく『Shuffle Your Feet』と『Ain't No Easy Way』を一聴してみて下さい。

それにしてもPETER HAYESを中心として見た目も格好良いんですよね…アーティストである以上音楽が最高な事が第一条件だけど、見た目も自分好みなので本当に大好きなバンド。

アートの力を何よりも信じていると言い切ってしまう漢っぷりもまたいいねぇ、同じ性別ながら惚れそうです…いや惚れてるな、だって最高なんだもの。